聖ビーストテイマー・ナタ96 |
学園長に問い詰められても本当の事は言えず、昼までの授業もボーッとしていたら講師に当てられて、超難問の魔術の公式を黒板にスラスラ書くと席に戻りました。
「授業を聞いていなかった割に正解するとは。最悪だな、ルークは…」
ルークが当てられた時に笑いながら間違えるのを期待して見ていた男子が、ガッカリしています。
「もう公式は全部頭に入ってるし、授業なんて聞く必要ないんだよ?」
「じゃあ、なんで学校来てんだよ?つーか謹慎処分で授業出てなくても、テストで焦ってなかったよな…」
「お母さんが家で勉強教えてくれるから、十歳になる前にもう全部公式覚えてたし、授業が退屈で仕方ないよ」
「うわぁ!ムカつく…」
「ムカつく理由がわからないね」
「お前、自分は超頭良いって思ってんだろ?」
「自分は頭が良いなんて思わないけど、お前はバカだなぁと思うよ?」
「ルークが女なら今の台詞聞いてもムカつかなかったのに不思議だ…」
昼休みになって体術訓練場にはローラがいなかったので、キャンパスを探し回りました。
「ローラ、ここにいたんだ?探したよ…」
「うーん、なんか今日は訓練する気になれなくて」
「調子が悪い時は休んだ方が良いよ」
ローラの座っているベンチの隣に座りました。人気は少ないですが、裏門に続く細い一本道なので、たまに生徒が通りかかります。
「昨日は知らない間にルークが帰っちゃって、泣いちゃった…」
「えっ、泣かせてしまったの?ごめん!」
「また更衣室で先輩たちに胸を揉まれまくるのか…って思ったら行きたくなくなっちゃって」
「そんなに揉まれまくってたの?僕だってまだあまり触った事ないのに…」
「本当は嫌なのに嫌だって言えなかったんだ」
「僕が嫌な事したら、ちゃんと言って欲しい。ローラが嫌がる事はしたくないから」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第96話。 | ||
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