聖ビーストテイマー・ナタ136
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ゲイザーが書斎からいなくなった後にお風呂の方に行くとローラが入っているようでした。心眼で覗くとオーラの色だけが見えるので、器である肉体までは見えません。

 

「あっ、ローラが入ってる…。いや、でもこのオーラの色はおじさんかもしれない」

 

「そんなところで何してるの?ルーク君」

 

「うわぁ!ジュリー、いつの間に背後に…?」

 

「本当に隙だらけね。まさか今日は泊まっていくつもりなの?」

 

「うん、おじさんもお父さんも許可してくれたよ」

 

ジュリーの後ろからリリムも顔を出しました。

 

「ウフ、ローラをお風呂で襲うつもりだったのねぇ?」

 

「そんな事考えてないよ!」

 

「男がいやらしい事考えてたらリリムにはわかっちゃうのよぉ」

 

「ううっ…、ごめんなさい。ちょっとだけ考えてました!」

 

「お姉ちゃんには弟の考えてる事くらいお見通しぃ!」

 

「ルーク君ってもう少しクールなタイプだと思ってたんだけど…幻滅」

 

「ジュリーからは幻滅されても構わないけど、ローラには幻滅されたくないなぁ…」

 

ローラがお風呂から出て来ました。ゲイザーかもしれないと考えて抑えていた気持ちが、また高ぶって来ます。

 

「お風呂、次は誰が入るのー?」

 

「ルーク君、お先にどうぞー?」

 

「うん、そうさせてもらうよ?」

 

高ぶる気持ちを抑えようとしていると、排水口に長い黒髪が落ちてるのを発見しました。

 

「これは…!ローラの髪の毛なら、色んな魔法薬に使えるなぁ。でもゲイザーおじさんのだったら困った事になる…」

 

良からぬ事ばかり考えてしまうので、これはゲイザーの髪の毛だと言い聞かせて髪の毛を拾うのはやめました。

 

「随分と長かったのね。男の子の癖に…」

 

「ごめん!ちょっと考え事をしてたら…」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第136話。
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