聖ビーストテイマー・ナタ140
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ナタが真面目な話ばかりしてくるので、アークはすっかり萎えてしまいました。

 

「お金は必要だけど、お金に目が眩んだら、ロクな事にならないのよね…」

 

「僕が総帥になったらお金には困らないけど、別の事で困りそうだよ?何か問題が起こればミカエルが僕を始末に来るし」

 

ナタはミカエルのカードの装備武器の説明文を読んでみました。

 

「この炎の剣の性能、ぶっ壊れてるわね」

 

「天界最強の武器だからな…。敵の防御を半減させた上に、自分の攻撃を倍にする。つまり僕とミカエルのステの差が完全になくなる」

 

「アークがこの剣を装備したら無敵じゃない?剣だけでも欲しいわ!」

 

「そうだろうね。でもミカエルがその剣を僕に貸してくれるとは思えない」

 

「しかもミカエル様は負けてもやり直しできるんでしょ?」

 

「ああ、天界には時を操る三姉妹の女神がいてね。長女のウルドは過去に巻き戻せるし、三女のスクルドは未来に進められる。そして次女のヴェルダンディが現在に戻せるんだ」

 

「好きなだけやり直せるって羨ましいわ」

 

「僕は何も悪くないのに…。今日だってあいつらが悪いんだろ?ローラの身に何かあったら、僕じゃなくてルークがあいつらを皆殺しにしてたさ!」

 

「そうなったらミカエル様はルークも殺しちゃうのかな…」

 

「だから言っただろ?ミカエルは腹黒い奴なんだ。そのカードは燃やしてしまおう」

 

「ビーストカードは耐熱性があるから、簡単に燃えないわよ?耐水性もあるから雨に濡れても大丈夫だし」

 

「意外と高性能なんだな…」

 

「ビーストカードは一枚二万ジェニーもするんだから当然でしょ?五枚セット八万ジェニーで買ってるけど…」

 

「そんなカード、安物の紙でも良さそうに見えたんだが…」

 

「紙は安物よ?魔法で強化されてるの。私も専門外の魔法だからカード自体は作れないわ。センスのステがかなり必要みたい」

 

「ナタにも魔法関連で不可能な事があったんだね」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第140話。
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