聖ビーストテイマー・ナタ144
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家に帰ると部屋でゴロゴロしながらなんとなくローラに言霊を送ってみました。

 

「今日は学校も休みだけど何してたの?」

 

「家にずっといたよ?」

 

「そっかぁ、今は何してるの?」

 

「お風呂に入ってるところ」

 

「えっ、お風呂?って想像してしまった!そう言う時は秘密とか言ってごまかしてよ…」

 

「ふーん、わかった!今度からそうする」

 

ローラがお風呂から上がるとゲイザーが帰宅しました。

 

「今日は何か不審な事はなかったかな?」

 

「昨日の今日だから怖くて外歩けなくて、引きこもってた」

 

「そうか、お守りを買っておいたよ?明日からはこれを付けてアカデミーに行きなさい」

 

ゲイザーは結界石のネックレスの革紐をローラの首から提げてあげました。

 

「あれ?これってルークの結界石そっくり…」

 

「前の結界石は壊してしまってショックを受けていたようだからね。ルークにオーダー注文して同じ物を作ってもらったんだ」

 

「えっ、お父さんがわざわざルークに頼んでこれ作ってもらったの?」

 

「結界石を子供に持たせる貴族の親は多いようだけど、高価なものだから庶民には手が出せないので、買い与えていなかったからね。今回の件で少し反省したよ…」

 

ローラはベッド脇のランプシェードの明かりに結界石を透かして見ました。

 

「やっぱり綺麗…。オーロラみたい」

 

ルークにお礼の言霊を送ります。

 

「えっ?おじさん、ローラにあげる為に買ったんだ…」

 

「いくらで売ったの?」

 

「百万もぼったくってしまった…。ローラにあげるんなら、ただで渡しても良かったのに…」

 

「お父さんって普段ケチな癖に、たまにドバッと使う時あるのよね…」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第144話。
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