world-heart ~ワールドハート〜 2 |
2話「姉」
ミキ「さあ、ついたわ。ここが私たちの家よ。」
?「…」
ミキ「どうしたの?早く入るわよ」
ミキが僕の手をつかんで引っ張る。
?「ちょっ、こんな家が君の家なの!?」
こんなことを僕が聞いてしまうのも無理はないだろう。
なぜなら…
?「大きすぎでしょ!屋根見上げてもちょっとも見えないよ!?」
ミキ「…。」
?「え?なんで無言なの。すごい気になるよ」
ミキが顔をそむける。
何か言いたくない事情でもあるのだろうか。
ザーーーー
ミキ「キャッ!雨が強くなってきたわ。早く入りましょう」
ミキがさっきよりも強く俺の手を引っ張…と、いうか引きずってるって!
ズリズリズリ
?「わかった!話せばわかる。だから一旦離そう?ね?」
ミキ「ーーー」
無視ですか。
ズルズルズル
《…っ。入っ…ゃ、駄…》
?「アレ?今何か聞こえなかった?」
ミキ「気のせいじゃないの?」
ギィィィィ
大きな扉が音を立てて開く。
…え!?今ミキが開けたのか!?
いったいどうやって?
ミキ「ハルト。」
?「何?」
ミキ「そこにいるとドアでつぶされるわよ?」
?「え。うぁぁぁぁっ!」
バタン…
・・・・・・・・・・
?「ふぅ…」
ミキ「ハルト?湯加減はどう?」
ざばぁぁっ
?「うん、ちょうどいいよ。ねぇ、訊いても良い?」
ミキ「何?何でも聞いていいわよ」
?「そのハルトってぼくの名前なんだよね?」
ミキ「そうよ。音葉ハルト、これがあなたの名前」
ハルト「やっぱりそうだったんだ」
ザバッ
ミキ「あ、いいこと教えてあげるわ。」
ハルト「?」
あれ…
今、見えないはずなのにミキが意地悪そうに笑ってるのが見えた気が。
まるで、ネコ科の動物が獲物を見つけた時のような…
ミキ「あのね。私のミキって名前、ハルトがつけてくれたのよ」
ハルト「ええぇっ!?それホント?」
ミキ「ほんとよ。それなのに忘れちゃうなんて私悲しいわ〜」
ハルト「全然悲しそうじゃないけど」
ミキ「何か言った…?」
ゾクッ
ハルト「い、いえ、何も」
スゥゥゥゥ…
と、その時僕の後ろを何かが通った気がした。
ハルト・ミキ「!!!」
その瞬間首筋に鎌を突き付けられたような気がした。
ミキが、男湯と女湯をつなぐ壁を突き破ってくる。
…すっごい怒ってる?
ミキ「サキーーー!!!あなた何やってたの!」
サキ?「ただいま☆お姉ちゃん。お兄ちゃん」
僕はその日、見たことのない女の子に鎌を突き付けられながらお兄ちゃんと呼ばれる
っていう前代未聞の事態に巻き込まれた…
僕、どうなるんだろう?
3話に続く...
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world-heart ~ワールドハート〜の続きです! 見ていただけたら嬉しいです。 1話よりも短いですが…でわでわ、どうぞ☆ |
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