聖ビーストテイマー・ナタ195 |
昼間、ナタとローラが乳母車に赤ん坊連れで、公園デビューしてた時の事を思い出しながら呟きます。
「そう言えばナタお姉さんも言ってたわ。アークは欠点がないところが欠点って…」
「お父さんは何もかもが完璧すぎるからなぁ。僕もお父さんを目標にしてたけど、勝てない…って思って絶望してた」
「時々ね、ヴィッキーと結婚してたら幸せだったのかなぁって思うの」
「もしかしてローラは僕よりヴィッキーの方が好きなの?」
「ううん、ジュリーがヴィッキーと結婚した後に誰もジュリーの悪口言わないの…。むしろ良い女だって言われ始めて…」
「なるほど…。それが僕の欠点と言うわけか」
「ルークが悪いわけじゃないよ?でもジュリーの方が幸せそうに見えちゃって…。少し羨ましくなったの」
「あの二人はマルヴェールで勤めてるから給料が少ないと思うけどね。マルヴェールは幹部でも給料が少ないせいで、優秀な者がどんどんアラヴェスタに行ってしまうんだ」
「うーん、平等って良い事ばかりじゃないんだね」
「マルヴェールは福祉に力を入れていて年寄りや怪我人には住みやすい国だから、働いてない人にとっては良い国なのだけどね…」
「お父さんは自分の著作物のマージンをほとんど福祉の為に使ってたみたいだし…」
「こんな事を言うとお父さんに叱られそうだけど、実を言うとお父さんよりおじさんの方を慕ってたんだ」
「そうだったの?だからあの子にゲイザーって名付けたんだね」
「おじさんの遺言書にも、そう言う事が載ってたからさ?あのシナリオ通りに僕とお父さんは動いてるんだよ」
「えっ!お父さんの遺言だったの?」
「お父さんはゲイザーのシナリオ通りに動いたらどうなるのか見てみたいと言ってた。仮に何か問題があってもあの遺言を見せれば、ミカエル様も説得できそうだし…」
「確かお父さんの遺言書って千枚以上あるんでしょ?全然、読んでなかったわ」
「今のところは遺言通りに運んでいるよ?ただ遺言書は途中で終わってるから、そこからどうなるかは僕にもわからない」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第195話。 | ||
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