聖ビーストテイマー・ナタ198 |
郊外にある第一級魔術師の別荘までやって来ました。別荘の周りには焼け焦げた遺体がいくつも転がっています。別荘の入り口は破壊されており、中に入るとめちゃくちゃに荒らされていました。
「うーん、これは思っていた以上にまずい状況らしいな…」
「心眼で見た感じだと魔物はまだ奥の部屋にいるっぽいね」
奥の部屋の前に来ると、中からドスの効いた声がしました。
「愚かな人間よ…。死にたくなければここから立ち去れ!」
「お前も魔族なら鼻が効くだろう?僕は人間ではない」
「ん?確かに…。でも人間の匂いもする」
「人間のフリをしてるからさ?」
「なぜ人間のフリなどする?お前の魔力なら人間を支配できるだろう」
「支配するのは簡単なのだが、その後で面倒な事になるからしないだけだよ?」
「人間たちのやり方は卑劣極まりない!奴らは滅びるべきなのだ。お前もそう思わないか?」
「全く同感だね?僕も人間は滅びた方が良いと思ってるんだが、僕の妻が人間なのでね。人間を滅ぼしたりしたら、妻に叱られてしまうよ」
「人間の妻を娶るとは…。変わり者もいたものだ」
「変わり者と言われるのは褒め言葉だよ?僕は凡人とは根本的な考え方が違うんだ」
「お前が人間を守る理由がわからない…」
「僕は身内以外の人間がいくら死のうが知ったこっちゃないよ?勝手に死ねば良いと思っている」
「しかしお前がここに来た理由は我を倒す為だろう?」
「倒す気などないよ?捕獲しろとは言われてるが捕獲する気もないな」
「ではなぜここに来たのだ?我の敵ではないのはわかった」
「お前もなぜここにいる?どこか遠くに逃げれば済む話だ」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第198話。 | ||
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