聖ビーストテイマー・ナタ214 |
アークの家に行くと合鍵を使って中に入りました。総帥は休日出勤なのでアークはいません。スノーの乳にリリーが吸い付いています。
「えっ、魔獣って…母乳も出るの?」
「母乳は出ないが吸わせていれば大人しくなるからな」
ゲイザーもハイハイして近付くと、リリーの横でスノーの乳を吸い始めました。
「うーん、衝撃的な光景だな…」
「あの様子を見てる分には、お父さんの記憶が残ってないってわかって安心するわ」
「確かに…。おじさんの記憶があったら出来ない行動だと思う」
「人間の子供を世話した事は何度かあるのだ。よくわからぬが人間の子供を我の住む洞窟の前に捨てて行く奴がおってな」
「それって生贄だったんじゃないかな?魔獣に子供を生贄に捧げて怒りを鎮めたって、古代の文献が残っていたし…」
「ふむ、子供を捨てるなどと愚かな人間だと思いながら育てていたのだが、そんな理由があったとはな…」
「その子供は大人になったらどうなったの?」
「大人になってから人間の街に行ったのだが、人間に馴染めなくて悩んでおったな」
「そうだろうね。その後どうなったんだろう」
「我と共に暮らしておったが、人間の勇者が現れて連れて行ったよ?」
「その勇者は良い人だったの?」
「良い人間だと判断したから任せた。幸せになっておれば良いがな。我は悪い人間との戦いに破れて封印されたから、その後の事は知らぬ」
「うーん、魔獣にも波乱万丈な過去があるんだね」
「人間は自分の子供を虐待して殺す事もあるそうだが、魔獣は子供を殺す事など絶対にあり得ない…」
「確かにそうだね。魔獣の方が人間より考え方がまともだと思うよ?」
「このように愛らしく罪もない子供を虐待するとは、正気の沙汰とは思えぬ…」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第214話。 | ||
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