聖ビーストテイマー・ナタ226
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リリスが眠った後、ルシフェルは荒くれ者が集まる酒場にやって来ました。酔っ払った男たちがゲラゲラ笑いながら自慢話をしています。ルシフェルは黙って離れた席に座りました。

 

「この前、森の中に足を切断されたイイ女がいたんだ」

 

「えっ?女が足を切断されて森の中に…。それなんだか事件っぽくねぇか」

 

「みんなで回してやったぜ?あれだけいやらしい体をしてるんだから、男好きに決まってんだろ」

 

酒場のバニーガールがルシフェルに言い寄ってきます。腕に大きな胸を押し当てて来ました。

 

「お兄さん、見かけない顔だけど、イイ男ね」

 

ルシフェルはバニーガールを無視して立ち上がると、自慢話をしていた男のところへ行きました。

 

「お前に話がある…。表に出ろ」

 

「ん?なんだお前、背中に白い翼があるなんて天界のお坊ちゃまかい。世間知らずの坊やはこんなところに来ないで、お家に帰んな!」

 

「さっさと表に出ろ…。店内で暴れると後で面倒だからな」

 

酔っ払った男は無視して酒を飲み続けていたので、ルシフェルは酔っ払いの男の顔面を殴り飛ばしました。他の客が騒ぎ出してバニーガールの悲鳴が上がります。そのまま男の胸ぐらを掴んで店の外に引きずり出しました。男はジタバタもがいてルシフェルに掴みかかり、すぐに手首を捻り上げられて苦痛で顔を歪めています。

 

「ボンボンの癖に強ぇじゃねぇか?」

 

「僕を誰だと思っている?現在セラフィムでトップに立っているルシフェルだ」

 

「セラフィムって…、最上級天使の称号か。それで六枚も翼を持ってたんだな」

 

「お前以外にリリスを襲った連中の名前を全部吐け!」

 

「なんだ、あの女…お前のコレだったのか?」

 

「吐かないと言うなら少し手荒な真似をするかもしれない」

 

酔っ払いの仲間たちが周りを取り囲みました。

 

「へへへ…。いくらセラフィムが強くたって、これだけの人数を相手にして勝てるのかい?」

 

「こいつらがリリスを襲ったお前の仲間か?探しに行く手間が省けたよ。感謝する」

 

一斉に襲いかかった男たちを、ルシフェルは全員返り討ちにしてしまいます。何人かは手を擦り合わせて命乞いを始めました。

 

「ルシフェル様、申し訳ありません…。どうか命だけは!」

 

「許さない…。お前たちは簡単には死なせてやらない。じわじわと苦しみながら死ね!」

 

「私はあいつらにやめるように言ったのです。でもやめてくれなかった…」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第226話。
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