聖ビーストテイマー・ナタ231
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時間を戻して赤ん坊のゲイザーとリリーが寝静まったので、やっと夫婦の寝室にナタがやって来ます。アークは不貞寝していました。ナタが布団の隣に潜り込むとアークが甘えて来ます。

 

「子供が三人いる気分だわ…。アークも赤ん坊と同じね?」

 

「僕も転生してナタの子供に産まれたい…。総帥になってから休日出勤で、突然の時間外労働も増えてストレスが限界だよ?」

 

「アークが死んだとしても、私の子供には転生出来ないと思うわよ?」

 

「なぜだい?仮に僕が死んだとしてもミカエルが僕のお願いを聞いてくれないからか…」

 

「私、未亡人になっても再婚する気ないから、子供なんて出来ないわよ?」

 

「それは僕への愛を貫いてくれるって事かい?嬉しいなぁ」

 

「アークと同じクオリティの男がそう簡単に見つかると思えないし、クオリティを下げて妥協しても幸せに暮らせると思えないから…」

 

「ここ最近、お互いに仕事が忙しくて、ナタから愛されてる自信がなくなって来てたんだ…」

 

「前世の記憶はないはずなのに、たまに夢を見るの。とても怖い夢なんだけど、あなたが助けに来て、幸せに暮らす夢だった」

 

「前世の記憶は魂に刻まれているから、夢に見る人は多いようだね。僕もアークエンジェルの頃に、ナタを見てるとたまにデジャヴが起きてたんだ」

 

「多分私もデジャヴを感じてた。あなたに抱かれてる時にデジャヴがよく起こるの」

 

「きっとリリスの記憶が魂に刻まれてるからだろうね。でもナタは忘れていた方が良い記憶だよ」

 

「うん。思い出そうとすると頭が痛くなって来て、思い出さない方が良い気がして…」

 

「そのまま忘れていて欲しい。とても辛い記憶だと思うから。僕は慰める事しか出来なくて、辛かったよ」

 

「幸せだった記憶は戻ってるのよ。リリスの記憶は半分だけね」

 

「その記憶だけで良いと思う。過去の記憶なんて必要ないんだ。僕も消し去りたい記憶がたくさんあるよ」

 

「私、すごくあなたを愛してた…。前世も今も愛してるわ」

 

「僕も前世からずっと君を愛してるよ…」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第231話。
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