聖ビーストテイマー・ナタ240
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ナタが帰宅したので、ローラは帰ろうと思ってゲイザーを抱き上げると、リリーがゲイザーの手をギュッと握って離しません。

 

「あっ、どうしよう…。離れてくれない」

 

「ルークが赤ん坊の頃もローラの手を離さなくて困った事があったわねー」

 

「えっ、私が赤ちゃんの時にそんな事があったんだ?覚えてないわ…」

 

「そう言う時はこうするのよ?」

 

ナタはリリーのお腹に両手の人差し指で連打するように素早く突っつきました。リリーは笑顔になって手を離します。

 

「すごい!本当に離れたー」

 

「子育ての悩みがあったら相談に来なさい?一応、先輩なんだからね」

 

「はい、よろしくお願いします」

 

「夫婦の悩みも相談に乗るから、アークとルークの行動パターンも大体、把握してるのよ?」

 

「それは心強いです!実はちょっとルークの事で悩みがあって…。聞いてもらえます?」

 

「ん?なんでも恥ずかしがらずに話してみなさい」

 

「実は今日、見ちゃったんです。ルークがレストランで、とても綺麗な女性と食事してるところを…」

 

「ああ、アークも昔そう言う事があったけど、仕事の為だったみたいよ?気にしなくて良いと思うけど…」

 

「私もそうだと思ったんですけど、ルークはすごく楽しそうに笑ってて…」

 

「ルークが笑ってたの?じゃあ脈なしね」

 

「なんで笑ってたら脈なしなんですか?」

 

「あの子、本当に楽しい時は絶対に笑わないもの」

 

「そうだったんだ…。私といる時ほとんど笑わないんです」

 

「逆に楽しくない時に無理して笑う癖があるのよねー」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第240話。
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