world-heart 〜ワールドハート〜 3 |
3話「お兄ちゃんと妹?」
サキ?「タダイマ☆お姉ちゃん。お兄ちゃん」
な、なんなんだ!?この子は!
ミキ「何をやってるの!?ハルトを放しなさい!」
ミキがさっきよりも強い口調で言う。
だがサキと呼ばれた子はくすくすと笑うだけでまったくうろたえていない。
サキ?「何って…お兄ちゃん変わったんでしょ。」
変わった?
いったい何のことだ。
サキ?「だからこのお兄ちゃんは強いのかなぁって思ってね。でも弱そうだね。」
ミキ「なんでサキそれを…」
ミキが何か言おうとしたが今はそれよりも先に聞きたいことがあった。
ハルト「ちょっと待って!変ったって何のこと!?」
ミキ「−−−ッ!!!」
ハルト「それにこのお兄ちゃんってどう言うことなの!?」
ミキは悲しそうな顔で僕を見ている。
いや…僕じゃなくもっと別の何かを見ているようだった。
サキという子は相変わらず不敵に笑っている。
でも今はそんなことを気にしている場合じゃなかった。
ハルト「ねぇ!答えてよ!」
サキ「ふふっ。いいよ?教えてあげる。」
?
案外あっさり教えてくれそうだ。
だけどそれは間違いだった…
サキ「私を殺せたらね?」
それだけ言うとサキは、鎌に込めた力を強くする。
すると、僕の首から一筋の赤い液体が流れた。
ミキ「ダメ!サキ離れて!」
え?
今ここで逃げなきゃいけないのは僕なんじゃあないのか?
そう思った瞬間。
ドクンッ!
!?
突然体中の血が沸騰したように熱くなる。
なんだ!?
いったい!
フゥンッ!
その時突然あたりが真っ暗になり僕は底のない穴に落ちていっていた。
ハルト「え!う、うわぁぁぁっ!」
男の声《騒ぐな。望め、そこに立ちたいと。》
ハルト「誰!?それに望むって?」
男の声《知りたいならば望め。お前にはその資格がある。》
ハルト「だから望むってどういうことなの!」
男の声《いいから今は落ちないことを望め。いつまで落ちる続ける気だ?》
そういえば…
ひゅぅぅぅぅぅぅぅ…
まだ落ちてるんだったぁ!
男の声《早くしろ。》
よくわからないけど今はこの声を信じるしかないみたいだ。
ハルト「望めばいいの!?心の中で!?」
男の声《そうだ。》
っ〜。
ハルト(僕は、ここに立ちたい!)
キュィィィンッ!!!
その時辺りが真っ白になった。
眼を開けた時に落ちるのは止まっていて、僕はそこに立っていた。
そして僕の隣には黒い羽をもった女の子が立っていた。
その子がゆっくりと口を開いた。
黒い羽の女の子「冬希様。あなたの望みを、教えてください…」
突然のことに僕は戸惑った。
ハルト「え。冬希って…誰のこと?それに君は。」
イルファ「それを知ることがあなたの望みですね。ではまず、私の名はイルファ。あなたの力で す。」
ハルト「僕の力…?」
イルファ「そうです。あなたの力≪願い≫のコアです。」
ハルト「コアって…君は人間じゃないの!?」
僕が尋ねるとイルファはこう言った。
イルファ「違います。私はあなたの力を形造るものであり、発動のキーです。」
よくわからない…
そうだ。
それよりも。
ハルト「じゃあ、冬希っていうのは?」
イルファ「何、と言われましてもあなた様の名前でしょう。」
ハルト「何を言ってるんだ?僕はハルト…」
イルファ「ハルト様ですか?あの方はもういませんよ。」
ハルト「いない!?そんな、だって僕はっ!」
イルファ「あなたの名前は冬希。白川冬希です。」
どう言うことなんだ。
男の声《そろそろいいか…》
先ほどの男の声が聞こえた。
男の声《もう時間だ。これ以上いると出られなくなるぞ。》
ハルト「出られなくなる!?」
男の声《そうだ。さぁ、ここから出ることを望め。》
ハルト「ここから出る?またさっきみたいに望めばいいの!?」
男の声《ああ。》
イルファ「では、私に触れて願ってください」
あぁ…もう意味がわからない。
ただ、今の僕にできるのはただ願い続けるだけみたいだ。
だから僕は…
ハルト(僕はここから出たい!!!)
キュゥゥゥゥゥンッ!!!!
4話に続く...
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world-heart ~ワールドハート〜の続きです! 新キャラが2人ほど出ます。 ぜひ見てください!!! |
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