聖ビーストテイマー・ナタ275 |
エレンは確信したように言いました。
「あなた…ルーク君じゃない。中身はマキャヴェリね?なぜ魔術師試験の日に身体交換なんかしたの」
「ん?もうバレちまったとは…。残念だ」
「あなたの未来が見えるわ。破滅するわよ…」
「ハハハ!破滅するのはルークの方だろ?奴は二級試験に落ちて、俺は一級試験に受かる…」
「見える、見えるわ。魔術師試験の過去の合格者も大勢、破滅する。ルーク君が時代を変えるの」
「悪いけど占いなんか信じないんだ。当てずっぽうでたまに当たったら頭の悪い奴らを騙す為の詐欺師の手口だろ?」
「女難の相が出てるから気を付けてね。女性に手を出すと痛い目を見るわ」
「フン!お前だって本当はイケメンに抱かれたくてウズウズしてんだろ?」
マキャヴェリが無理やり胸を揉んだのでエレンは大声を上げました。慌てて館から逃げ出します。
「おかしい、ルークの体になったのに上手く行かないな…」
ルークの荷物の中に家の合鍵が入っていなかったので、ルークの職場のオフィスのルークの机の中を漁っていると、パートナーの女性が声をかけて来ました。
「何かお探しですか?お手伝いしますよ」
「合鍵がどこに行ったのかわからないんだ…」
「合鍵ならいつもここに閉まってあるじゃないですか」
机の上に置いてあったローラの絵の小さな額縁の裏にある留め具に合鍵は引っ掛けてありました。
「こんなところに隠していたとは…」
「試験の方はどうでしたか?今はルーク・マルヴェールではないのですよね…」
「試験はマークシートだったが、全部山勘で適当に塗りつぶして置いたよ?まあ運が良ければ受かるんじゃないかな」
「それでは二級も通らないかもしれませんね。依頼人の成績はかなり良い方だと聞いてたんですが…」
「二級試験もアカデミーの試験も全部替え玉だから俺じゃねぇよ?ルークがどうなろうが俺の知ったこっちゃねぇしな!試験に落ちれば奴の評価も下がるはずだぜ」
「そんな事をしたら…。ルーク・マルヴェールは破滅してしまうじゃないですか?」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第275話。 | ||
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