アヴリルの疑問? |
今、レベッカ達は海に来ていた。
熱い太陽に身体を包まれ、レベッカは気持ち良さそうに伸びをしていた。
「う〜〜ん♪ いい日差し♪」
腕を下ろすと、レベッカの煽情的な真っ赤なビキニがぷるんっと揺れた。
「レベッカ、嬉しそうですね?」
「あ、アヴリル?」
アヴリルの方を向くとレベッカは嬉しそうに頷いた。
「アヴリル、その水着可愛いね?」
アヴリルが着ている水着は清楚な彼女にピッタリな真っ白なワンピースであった。
水着を褒められて、嬉しいのかアヴリルは少し照れたように微笑んだ。
「レベッカも似合ってますよ」
「ありがとう!」
お互いに嬉しそうに微笑み、レベッカは思い出したように首を左右に振った。
「ところで、ディーンはどうしたの?」
「ディーンでしたら……」
遠くの岩場を指差し、アヴリルは不思議そうに答えた。
「女の人に声をかけられてあっちの岩場に向かいましたけど?」
レベッカの顔が少し青くなるように強張った。
「それって……」
「どういう事ですか?」
アヴリルは不思議そうに首を傾げた。
「もういいです……」
レベッカはガクッと肩を落とし、どこからか拳銃型のARMを取り出した。
「少し行って来るわね?」
「はぁ……」
力のない歩き方をするレベッカにアヴリルは不思議そうに首を傾げた。
そんな時に、陽気な男性の声がアヴリルの耳に入った。
「やぁ、アヴリル? 不思議そうな顔してどうしたんだい?」
「チャック……いえ、実は……」
真っ黒なビキニの海パンを着たチャックにアヴリルはさっきの展開を簡潔にチャックに話した。
チャックの顔が困ったように強張った。
「それは……その……」
言葉に詰まらせるチャックにアヴリルはますます訳が分からず首を傾げた。
「あ、あっちに浜茶屋がある! 僕はこれで……」
「あ、チャック……!?」
逃げるように去っていくチャックにアヴリルは慌てて追いかけようとした。
「どうしたんですか、アヴリルさん?」
「あ、キャロル?」
プリントカラーの可愛い水着に身を包んだキャロルにアヴリルは不思議そうに訊いた。
「実は……」
アヴリルは簡潔にさっきの話をした。
「……」
キャロルの顔がだんだんと真っ赤になり、言葉を詰まらせていった。
「わ、私、ちょ、ちょっと注意しなきゃいけないことがあるのでこれで!」
誤魔化すように走り去っていくキャロルにアヴリルは肩をすくめた。
「なんなんでしょう……?」
言う言葉すらも失い、アヴリルは泳ぐことも忘れてしまった。
そんな時に海の異端児が現れた。
「どうしたんだ、アヴリル?」
海の前だというのに、服装を一切変えないグレッグにアヴリルは懲りずに質問した。
「なるほど……」
グレッグは帽子のツバに指をかけ頷いた。
「グレッグはわかるんですか?」
「これは、ほんの少し修羅場が起きる前兆って奴だ……」
「修羅場?」
聞き覚えのない言葉にアヴリルは不思議そうに小首を傾げた。
「まぁ、すぐにわかるさ……」
クイッと帽子のツバを弾き、グレッグは愉快そうに去っていった。
「……どういう事でしょう?」
不思議そうにしているアヴリルの耳にある男の情け無い悲鳴が聞こえてきた。
「だから、誤解だって!」
「待ちなさ〜〜〜〜〜い!」
両手を振り上げ、ディーンを追い掛け回すレベッカに、アヴリルは不思議そうに口元を押さえた。
「皆さん、元気ですね?」
こうして、アヴリルの不可解な疑問は海辺の砂浜の様に風となって消えていった。
なぜ、ディーンが追いかけられているか、露とも知らずに……
説明 | ||
今更、夏の海の話です。 アヴリルさんの天然振りをアピールしました。 |
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コメント | ||
誤解でも、怒るってことは惚れてる証拠だからね? だから、大切にしないと?(スーサン) | ||
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