聖ビーストテイマー・ナタ301
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パートナーの女性と一緒にランチに出かけました。焼きたてパンの店の前を通りかかった時にルークは目敏くローラの姿を見つけます。

 

「ローラ!こんなところで働いてたの?」

 

「うん、いつも買いに来てたんだけど、アルバイト探してるっておじさんに言ったら雇ってくれたの」

 

「それじゃ今日からランチは毎日ここにしようかな?」

 

「私はただの店番だから、このパンを焼いてるのは店長のおじさんなんだけどねー」

 

「オススメのパンってどれかある?」

 

「えっと…。あっ、そうだ!この卵サンド私が茹でた卵使ってるよー」

 

「じゃあこの卵サンドにするよ」

 

パートナーの女性はその様子を黙って見ていましたが、ルークがパン屋から出て来ると言いづらそうに切り出します。

 

「あの…このパン屋さんは安いけど、味が良くないのであまりオススメ出来ません」

 

「そうですか。気に入らないなら、あなたは別の店で何か買って来たら良いですよ。僕はあちらのベンチで待っていますので」

 

「もっと美味しい焼きたてパンのお店を知っていますから、ここで買うのはやめましょう…」

 

「それは残念ですね。僕はここに通う事に決めたので、これからはあなたとお昼はご一緒出来ないと思います」

 

「アウローラがこのパン屋で働いてるから、毎日通うつもりなのですか?」

 

「ええ、いけませんか?ローラの顔を見られるだけで、僕は幸せなんです」

 

「家に帰れば顔なんていくらでも見られるでしょう?」

 

「でも今まで仕事中に会う事は出来なかったので、こうして昼休みに顔を見られるのはやはり嬉しいですよ?」

 

ルークの心眼でパートナーの女性から少し濁ったオーラが漂い始めた事に気付きました。

 

「すみません、一人でランチに行って来ます」

 

「こちらからランチに誘ったのに申し訳ないです」

 

「いえ、いつも誘っていただいて、ご一緒出来るだけで私は幸せでした…」

 

…つづく

説明
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第301話。
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