聖ビーストテイマー・ナタ328 |
ローラはゲイザーを見つめながらぼやきます。
「本当にもう!お父さん、聞いてるならなんとかしてよ?」
「全く無反応だ。もし嘘を付いていても僕には見抜ける。心に動揺が全く見られない。これは前世の記憶がない普通の赤ん坊だよ」
「今日のゲイザーはいつもと全然違ったの…」
「子供は大人が思っている以上によく考えているし、状況を見ているものさ?」
「やっぱり紅茶に何か入ってたのかな?少し濁ってる紅茶だったけど」
「普通の人間の目ならわからないだろうけど、心眼があれば濁りがわかるだろうな」
「でも明日から体験で一日だけここで働いてみる事に決めたの」
「体験で一日だけ働くとは…。まさか!ローラをウィルスは秘書に雇う気なのか?」
「誰にでも出来る簡単な仕事だけって言われたけど、上手くやれる自信はないよ…」
「ウィルスの奴、何を企んでいる?ローラを飼い慣らしてルークを言いなりにするつもりか」
「嫌だったらすぐ辞めても良いって言われてるし」
「なぜ断らなかったんだ?」
「私に稼ぎがあればルークが悩まなくて済むんじゃないかと思って…」
「余計に悩む事になるだろう?」
「夜の街で働くのはダメって言われてたけど、秘書の仕事なら大丈夫じゃないかなって」
「秘書なんて枕営業を強要されるに決まってるじゃないか」
「えっ、枕営業って何ですか?」
「好きでもない男と仕事の為に体の関係を持つ事だよ」
…つづく
説明 | ||
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第328話。 | ||
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