真・恋姫無双〜子義と仲達〜4
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この作品は恋姫の二次創作です。

オリキャラ込みです。

初めてなので駄文です。

それを踏まえて読んでいただけると幸いです。

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第4話:初陣、心は…。

雪蓮「相手は所詮、人ならぬ獣の集まりだ。手加減はいらぬ。さぁ!思う存分、孫呉の力を見せ付けてやれ!」

祭「くくっ、腕が鳴るわい」

冥琳「目指すは圧倒的勝利。黄巾党よ、我ら孫呉の糧となってもらおう!」

雪蓮「突撃せよ!!」

雪蓮の掛け声と共に、兵達が黄巾党に襲い掛かる。

孫呉の兵は、将達の言葉に呼応するかのように黄巾党を蹴散らしていく。

…一刀にとってはさながら、地獄絵図、ってとこか…。

呉軍優勢の中、圧倒的な力の差を持って賊を斬っていく雪蓮と共に俺は剣を奮った。

相手が多人数なので、斬ることよりも喉元や心臓を剣で素早く刺すことで賊の数を着々と減らしていく。

…弱者に牙をたてた報いや。

そう思うことで、俺はより冷徹に、かつ確実に斬ることに集中できた。

賊1「ぎゃぁぁ!」

賊2「こ、殺され…がっ!」

次々に賊を斬り捨てる2人の姿は、さながら修羅のようであった…。

一刀「あ…、敵が陣地に戻っていく…!」

本陣では、策の頃合とばかりに皆が動く。

冥琳「ふむ…、穏!」

穏「は〜い♪では皆さん、一斉に火矢を発射しましょう〜。せ〜のぉ、発射ぁ〜♪」

火矢が雨のように注ぎ込まれ、黄巾党の陣が勢いよく燃え上がる。

冥琳(…しかし些か、頃合になるのが早すぎるわね…)

冥琳はまだ前線に修羅が2人いることを知らなかった…。

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火矢を陣地に注ぎ込まれて、黄巾党は明らかに慌てていた。

…今がチャーンス、ってやつか?

雪蓮「健、行くわよ」

健「へ?まだ冥琳から伝令来てないけど勝手に動いてええんか?」

雪蓮「大丈夫よ。あの子は分かってるはずだし、今が好機って私の勘が言ってるもの♪」

健「か、勘っすか…。…了解」

ゴメン、俺にはこのじゃじゃ馬は扱いきれんわ…。

でも冥琳、君もだいぶ苦労してるんとちゃうか…。

一方、本陣。

穏「おお〜、いい感じに燃え広がってますねぇ〜♪」

冥琳「よし。孫策に伝令を出せ!今こそ総攻撃の―」

祭「…策殿ならもう行っておるぞ」

冥琳「…はぁ。相変わらずね。…これでは健を付けた意味が無いじゃない」

穏「まぁまぁ、孫策様は天性の戦上手ですから〜。この好機に、子義さんも無理やり引っ張って行ったんじゃないですか〜?」

祭「それに、健も十分強いしの。あの2人の戦いは遠目から見ても勇ましいものじゃ」

そう言って祭さんは遠くの孫策隊の戦いを見やる。

冥琳「…時々、あの子の軍師をしている自分に首を傾げてしまうわ」

そこには健の予想通り、深いため息をついている冥琳がいた。

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一刀「…人が死んでるな…」

一刀の発言に、ため息をついていた冥琳が反応する。

冥琳「…ああ、敵味方問わず戦えば人が死ぬ。…戦とはそういうものだ」

冥琳の言葉に反応できず、一刀はただ戦場を見つめていた。

そして、耐え切れず胃の中のものを吐き出した。

一刀「うげっ…くっ」

吐くものが無くなるまで吐いた後は、祭さんに促されるまま後方へと下がっていった。

健「あー、疲れたー!」

雪蓮「何よ健、だらしないわねぇ」

黄巾党が全滅し、焼け焦げた陣地の中で俺と雪蓮は他愛も無い会話をしていた。

健「せやかて、俺はあんだけの大人数を相手に戦うこと初めてやってんもん」

雪蓮「私は物足りなさ過ぎてつまらないわ」

健「いや、知らんがな」

雪蓮「なんでよー!」

これが先ほどまで修羅のように戦っていた2人か?と思ってしまう。

まぁ、会話内容は物騒やけど…。

雪蓮「それより、そろそろ冥琳達の所に戻るわよ」

健「あいよー」

雪蓮の言葉に返事をしつつ、俺は周りの地獄絵図に目をやる。

健「一刀…、初めて人殺しを生で見て、大丈夫やったかな?」

雪蓮「大丈夫よ、一刀も男なんだし」

健「…そうやとええな」

…一刀、何事も経験や。耐えろよ…。

雪蓮と俺は兵をまとめ、冥琳達の所に戻って行った。

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冥琳「お帰り。…また独断先行したわね」

雪蓮「あ、あははー。ごめーん、つい…」

帰ってきた雪蓮を冥琳は皮肉を入れながら出迎える。

おお、冥琳さんおかんむりですね…。

冥琳「全く。健、もう少ししっかり手綱を握っておいてくれないか」

健「うん、無理♪…この人は手に負えません」

雪蓮「もう、2人とも酷いじゃない」

2人の小言を雪蓮は軽く返しながら、袁術の本城へ意気揚々と引き上げた。

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雪蓮「じゃ、袁術ちゃんの所に行ってくるわね」

冥琳「ええ、期待しないで待っておくわ」

雪蓮を見送ってから、俺は気になっていた事を冥琳に聞くことにした。

健「冥琳、一刀は?」

冥琳「ああ、北郷なら今は天幕で寝ているぞ」

祭「あやつ、戦場で吐きよっての。…全く、軟弱な男じゃ」

あー……。

健「まぁ、あいつの生活は人が殺されるって事は身近になかったやろうからなぁ…」

冥琳「だろうな。なに、いつかは慣れる」

健「やな。…それにしても冥琳は一刀の評価、意外に高いんやな」

冥琳「初めはどこの馬の骨かと思ったがな。…良い頭と観察眼をもっている。今からでも鍛えていけば、良い軍師になれるだろう」

穏「気の弱さがタマに傷ですけどね〜」

健「ま、俺はその馬の骨のお陰ですんなりと皆の中に溶け込めたからなぁ。一応、あいつには感謝やで」

冥琳「ふふっ、そうだな」

初陣は誰やって気も弱くなるやろうし、場数踏んだら大丈夫やろ。

健「ちなみに俺の評価は?」

男としては女性の評価は気になる所である。

冥琳「そうだな…。雪蓮を抑えきれなかった事を除けば、さすがは天武。と言った所か」

祭「まぁ策殿を抑えるなどわしでも難しいんじゃから、そこは構わんじゃろ」

穏「遠目から見たら、まるで雪蓮様が2人になったみたいでしたよ〜♪」

冥琳「まぁこちらの言う事を聞いてくれている分、あの子よりも扱い易いがな」

おおぅ、初陣にしては高評価。

健「まぁ、多人数相手も指揮も初めてやったにしてはぼちぼちかな」

祭「じゃがこんな所で満足するでないぞ」

健「分かっとるって。…じゃあ俺はちょっと一刀の様子見てくるわ」

冥琳「そうか、分かった。よろしく頼むぞ」

健「うぃーっす」

そう言って、俺は一刀の天幕に向かった。

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健「一刀。俺や、入んでー」

俺は一刀が寝ている天幕に一声かけて入った。

一刀「あ、健。…お疲れ様」

中にいた一刀は目に見えて憔悴している。

健「いや、ホンマ疲れたで。雪蓮って予想通り暴走娘やってんなー」

一刀「はは、雪蓮らしいや」

一応は笑うが、その笑顔は明らかに元気が無い。

健「…人殺しを生で見た感想は?」

俺はいきなり核心をつく事にした。

一刀「…とりあえず思ったことは『向こう側にいなくてよかった』かな…。負ける側にいなくて良かったって…、すごく自分勝手な感想だけどね」

健「…そうか。…まぁ、初めて戦場に立ったんや。『生きてて良かった』くらいは思うんちゃうか?別にそこまで変とは思わん」

一刀「そんなもんかな…」

健「…少し、戦場の先輩としてアドバイスしたる」

一刀「…何?」

健「この世界は日常的に殺し殺されが起こっとる。…今んなって『考えが甘い』って言った俺の言葉、理解できるんちゃうか?」

一刀「…うん」

健「なら、覚悟を持て」

一刀「覚悟?」

健「そや。例えば『こいつらの刃から自分の大事な人を守る』とか。形は何でもええ。要は剣を持つための、相手を倒すための覚悟。…それがまだお前には足らん」

一刀「…健は覚悟があるのか?」

健「俺か?…俺は言葉にするなら『太史慈として君主を守る』、それと『健として自分を信じてくれる人を守る』かな」

…これは2つ目の人生を歩む自分なりの覚悟や。

健「俺がやられたら最悪、他の皆もやられてしまう。やから負けられん。まぁ自惚れかもやけど」

一刀「…そっか」

健「一刀には一刀なりの覚悟がきっとあるはずや。…焦らんでええ。戦場に出て、場数踏んで、その中で見つけろ」

一刀「…分かった。自分なりにやってみるよ」

健「おう。…しんどくなったら言えよ。愚痴ぐらいは聞いたる」

一刀「ああ、ありがとう」

一刀、お前は冥琳に期待されてる、その期待には応えたってくれよ。協力したるから。

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健「じゃ、俺戻るわ」

一刀「ああ、ホントにありがとう」

健「はよ立ち直らんと雪蓮にいじられるでー」

俺は半目で一刀をからかう。

一刀「うっ…、冗談に聞こえない」

最初とはだいぶ変わって、軽口を叩けるまでには回復していた。

健「じゃあな」

一刀「あっ、1つ聞きたいことがあるんだけど」

健「簡潔に、かつ分かりやすくなら聞いてやらんでもない」

一刀「今日の健、なんかいい顔してるから。なんでかなぁと思って」

一刀の言葉に俺は目を丸くした。

自覚が全く無かったからだ。

でも…思い当たる節はある。

こっちに来る前に無くした『絆』。

自分にとって最も大切だった『絆』。

多分、気づかないうちにそれと重ねていたのだろう。

…そっか、まだ引きずってたか…。

健「……それは、あれや」

振り向かずに一刀に答える。

健「久々に、信頼できる『策士』がおったからや」

一刀「えっ、それってどういう――」

言葉の意味を聞こうとしたが、既に健の姿は無かった。

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どうも、gatsuです。

とうとう院試が終わりまして、先ほどまで打ち上げ飲み会で少々頭痛が……。

応援してくれた皆様には、心からお礼申し上げます。

自分の実力を出せたとはとても言いがたいですが、それも天命と考え、結果を待つ事にします。

それでは。

 

説明
gatsuです。
院試が終わって、後は結果を待つのみです。
とりあえず落ち着いたんで、4話うpします。
応援してくれた皆様、本当にありがとうございます!
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コメント
ブックマンさん>ありがとうございます。結果が怖いですが……頑張ります!(gatsu)
飲み会お疲れです。みんな応援してますから。(ブックマン)
jackryさん>ありがとうございいます。…なんか最近どんどん酒に弱くなってます(笑)ヤン化…上限に達差ないことを祈りますw(gatsu)
JINさん>ありがとうございます!とりあえずリアルがひと段落なので、また話を書き溜めていこうかと。しかし……病蓮w……もしかしたら本編で発症するかも?w(gatsu)
おお!お疲れ様です。体には気を付けてください、続きが楽しみにしていますww  でないと病蓮が・・・(JIN)
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