真恋姫無双 美陽攻略戦 第三ターン
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  美陽攻略戦

 

 

 (はじめに)

 

 

 

              キャラ崩壊や言葉づかい等で間違いがあると思いますが

                          ……できれば気にしないでください。

 

 

   

 

 

 

   

 

 

 

 

       (前回のあらすじ)

 

            月と詠は、現場にいた被疑者 K・H少年(17歳)を任意同行した。

 

 

 

 

 

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第三ターン

 

             「・・・お話の途中、ちょっといいかな?」

 

              二人の少女は驚いた様子でこちらを見た。

  

             「もう起きたのですか? お具合どうです?」

      と優しそうな顔をした少女が心配そうに傷の具合を確認する為に近づいてきた。

 

 

         「月、得体のしれないヤツなんだから、近づいたら危ないわよ」

     とメガネをつけたキツそうな、もう一人の少女は一刀に近づかせないように遮った。

 

   

              一刀は言葉が通じることに安堵した。

 

 

            「それより、ココはどこで、君たちは誰なんだ?」

           と一刀は二人が珍妙な服を着ていることに気がついた。

  

   すると、

        「それはこっちの質問よ。ケッタイな服きて、アンタ、どこの誰よ?」

                  とメガネをかけた少女は逆に唸るように質問してきた。

 

               一刀は詠の気迫にたじろきながら

         「俺の名前は、北郷一刀。学生だ。そっちこそドコの誰なんだ?」

   

                  詠は首を傾げながら

         「学生?なにそれ?まあいいわ。ボクの名前は賈文和、

              そして、こちらのお方は并州刺史・破虜将軍、董仲穎様よ」

                    と詠はあたかも恐れ入ったかと言う風に紹介した。

 

 

         「并州刺史? 破虜将軍ナニそれ? それよりココはどこなんだ?」       

                            と一刀は首を傾げて聞き返した。

 

 

 

 

 

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                  月は一刀の様子を伺いながら

         「ここは長安から西南、県都 美陽とちょうど中間地点あたりです」

         「長安!? ということはココは中国か!?」

         「中国? 

             ココは漢王朝の支配する地域よ。

                             それより、アンタ!」

 

          といって詠は机の上に置かれている一刀の鞄を指さしていった。

 

         「アンタが寝ている間に悪いと思ったけど、

              鞄の中身を確認させてもらったわ。

               アンタ何者?  胡人等の文字はボクは知っているけど、

             ・・・この本に書かれている文字は、ボクは今までみたことがない」

 

   

            一刀は驚愕した様子で月におそるおそる尋ねた。

 

  

         「今、漢王朝と言ったけど、もしかして君の名前、董卓とかいうの?」

                  詠は一刀の言葉に驚き

         「・・・・な、なんでアンタが月の名を知っているの」

 

              詠と一刀のやりとりを一部始終見ていた月は

  

            「詠ちゃん、

                  どうやら本当に天の御遣い様のようだよ」

  

         「確かにコレは使える。しかし、今は隠した方が・・・・・・・」

 

            先ほどから話している中で、一刀は一つの疑問が出てきた。

              さっきから詠や月と言っているがこれは何だろう。

 

            そう考えると一刀の好奇心が騒ぎ出し、詠に向かって質問した。

 

         「ところで、話のこしを折って悪いが、

               さっきから『詠ちゃん』や『月』と言っているけど、

                               これは何に? 愛称?」

 

  

              と一刀が言った瞬間、詠は顔を赤くして怒った。

 

 

 

 

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            「アンタ本当に知らないの? 真名を? 

                      もし嘘を言っているなら車裂きの刑よ」

 

        一刀は詠が本気で怒っていることを感じ、神妙な表情でしらないと答えた。

               詠は頭を掻きながら、

                一刀が本当に知らないことを

                  理解すると柳眉を下げて説明した。

 

        「イイ、アンタ! 名前には3種類あって、

                  1つは先祖代々の姓名、

                   成人してからつける字、

                         そして、その人固有の真名があるの」

 

             例えば、自分の誇りや生き様等を表したりしているの……

             そして、この真名はその人自身をも縛るものでもあり、

             呪術師に知れたら、その人を簡単に呪えるものでもあるの。

 

             だから見ず知らずの人が真名を呼んだりしたら、

             呼んだ人の首を切られても文句がいえないの。

 

            と詠は物凄く神妙な表情で一刀に説明した。  

 

 

      「逆をいえば、真名を呼べる相手ということはそれだけ信頼している証でもあるんです」

                          と月はニコニコしながら補足説明した。

 

 

            これを聞いて、一刀は

                     ……真名を呼ばなくてよかったと嘆息した。

 

 

 

 

 

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           「では、お名前は・・北郷一刀様でよろしいのですね。

                       私は姓を董、名を卓、真名を月といいます」

 

           「ゆっ月、ちょっと正気? いきなり真名を教えるなんて? 

                 ちょっと、アンタ! 

                         さっき月が言った言葉を忘れなさい!」

   

               これを聞いて詠は月に飛びつくように言った。

 

  

 

              一刀が話そうとしたとき、鎧を着た兵卒が天幕に入ってきた。

          

            「失礼します! 

                  董別部司馬から捕虜が到着しました」

   

                詠は豹変し、キリッとした態度で兵卒に答えた。

  

            「ご苦労。 早急に尋問する。 捕虜を中央に並べておきなさい」

                          兵卒は一礼すると天幕から退出していった。

  

   

 

                 詠はため息をつくと一刀に向かって言った。

  

           「とりあえず、

               今は時間がないからアンタはおとなしくしていなさい。

                                     行こう、月」

   

    

           「チョットまってくれ。俺も一緒に行かしてくれ。」

                  一刀は不安になり天幕を出ようとする詠たちに言った。

   

           「ハァ? アンタが来ても意味はないわよ。 

                まーぁ、逃げられる可能性もあるし・・・じゃあ来なさい」

  

   

                   と言って詠は一刀の同行を許可した。

 

 

 

 

 

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                   天幕を出ると、一刀は瞬きをして驚いた。

 

 

 

                    周り囲む馬防柵と無数の天幕

                    爛々と照らし出された篝火と嘶く馬の音

                    足早に駆ける兵士たちとその怒号

  

  

               眼下に広がる光景は、あたかも映画の撮影セットのような

               感じで繰り広げられていた。

  

               一刀は周囲をキョロキョロと見ながら詠たちについて行った。

 

  

                         中央の広場には、

      

                  一人の毛皮から作られた戎服を着た男が座らされ、

                 その周囲には鎧を着た厳つい兵士が取り囲んでいた。

 

                 一刀は周りを囲む兵士の様子は尋常ではなく、

                  戎服を着た男は何か怯えているような印象を受けた。

  

 

  

 

                     詠は無表情で捕虜の男に尋問した。

  

 

                  しかし、男は口早に叫び、懇願するだけであった。 

 

 

                     詠は再度、男に質問したが同様であった……

 

 

  

              「月、ダメ。コイツは訛りがひどく、

                    こちらの言っていることなんか全然理解していない」

                      詠は落胆を隠せない様子で月に話した。

  

                    しかし、一刀は不思議な顔をして詠に言った。

              「 何いっているんだ? 

                コイツは 『助けてくれたら話す。 だから助けてくれ。』

                                 と言っているじゃないか」

 

                      詠は唖然として一刀を見た。

                   「ア、アンタ! コイツの言葉わかるの?」

    

               一刀は頷き、別に普通に話したり、聞いているだけだがと言った。

                 しかし、詠たちが一刀が捕虜の蛮民との会話を聞くと、

        

                     一刀は流暢な異国の言葉で話をしていた。

 

  

                       詠は一刀に翻訳をするように頼んだ。

             一刀は了解して、なにを質問すればいいと言うと捕虜に尋問を開始した。

 

 

 

 

 

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               詠は一刀から聞かされる話を噛み締めるように頷いて聞いていた。

 

 

               ある程度の情報が得られると詠は、次第に寡黙になっていった。

 

  

                  そして、それに比例するかのように、

                       その光景を見ていた兵たちから

                        えもしれない気配が立ち込めていた……

 

 

 

 

 

              それを察して

             一人の長らしきものが、周囲の兵を代表するかのように月に質問した。

              「董将軍、

                先ほどから蛮族の言葉を操る……こちらの御仁はどなたでしょうか?」

 

 

 

 

                     「ふえッ、え、詠ちゃん・・・」

                           と言って月は、詠の袖を引っ張った。

 

 

                        詠は周囲の状況を察し、

                    こころのなかで、ドジッたと悔やんだ。

 

 

 

 

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  詠は月に小声で言った。

 

 

  今、将兵はこの夜空の異常で、この戦は不吉と厭戦気分になっている。

  

  そして、先の戦闘で死んだ兵士の仲間や負傷した将兵が殺気立っている。

  

  状況次第では、捕らえた捕虜を兵士が仇として私刑にする位に危険水域よ。

   

  更に最悪なのは、異様な格好のアイツが蛮族の言葉を話したことから状況を悪化した。

 

  

  

  

  

   ここは、将軍たる月から、何か言わなければ将兵の統率がとれなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

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   説明を受けた月は、将兵の方を向いた。

   それに呼応するかのように将兵は緊張しながらじっと息を凝らしている。

 

 

 

 

 

 

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    月は皆に宣言するように言った。

 

 

 

 

 

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   「えっと〜、こちらは羅馬に行ってた  『私の兄』  です!!」

 

 

 

 

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  月は満面の笑みを出しながら言った。

 

  ちょっとまてー!

 

   この発言の撤回! 

 

  と詠は言いたいが、この場でそんなことをすることは出来ず

  

  顔を赤くしたり青くしたりしていた。

  

 

  一方で月に至っては詠の心配を気にもせずにニコニコと微笑んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  次回につづく

 

 

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(あとがき)

 

   はじめまして、この度は  美陽攻略戦 第三ターン をご覧になって頂きまして

 

   ありがとうございました。

 

   このターンは、本当は真名の説明で終るのと、捕虜に尋問する別々のターンでしたが

 

   データアップしてみたら、枚数が少ない上に中途半端で終ってしまったので急遽二つ

 

   を合わせました。

 

   真名の他に名前の呼び方について、説明するはずでしたが上手く話に織り込めません

 

   でしたので、この場を借りて説明しますと

   

         姓+官職・・・・格式ばった礼儀正しい呼び方

         姓名又は字・・・ちょっとフランク又は同等の立場の呼び方

         真名・・・・・・とても親しい間柄の呼び方

         名だけ・・・・・年下又は軽く見られている呼び方

   

   と分類して本編では使い分けております。あと、真名の重要性を重くする為に史実に

   ある(確か神道系で)その人の真名を知ることにより言霊で縛るという呪術信仰の概

   念を付加しております。

 

   また、コレ以降によく出てくる「別部司馬」ですが簡単に説明すれば将軍の指示で独

   自に動ける別働部隊の官職という認識(厳密に言えば違いますが・・)でお考えください。

 

 

 ここからアンケートですが、

     

     一応コレ以降から、史実ルートでは董陣営の人しか活躍しないのではなく

     恋姫の呉・魏・董・蜀の陣営から何人かが、この戦に参戦されていきます。

     

     そこで、他の方の作品を見て方向性が判らなくなったのですが

  

     1、恋姫のキャラを出来るだけ重点に置いて話を進める。

     2、恋姫キャラとNPCを均等にして話を進める。  

     3、御意見無用!我が道を行くように話を進める。

                           

    のどちらがいいでしょうか? 

    お手数ですがご回答をお願い致します。

  

 

 

 

    最後まで、本編をお読み頂きましてありがとうございました。

 

説明
第3回目の投稿です。
読みにくい点や日本語がおかしい部分があるかもしれませんが、宜しくお願い致します。
閲覧ユーザーが2000人になりました。皆様大変ありがとうございます。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
3639 3035 55
コメント
>ブックマン 様コメントありがとうございます。                                                         多くの方が3だったのでZ指定18禁に挑戦しようとしましたが自粛致します(笑)(thule)
なんて強引な展開w1でお願いします。(ブックマン)
>jackry 様コメントありがとうございます。                                           やはり小説上等!!夜労死苦!コースの3番ですか(thule)
>キラ・リョウ 様コメントありがとうございます。                                              最終奥義「義兄!」「BL!]を・・と言うのは冗談で、董一族を調べると面白い話があります。       (thule)
3でお願いします。  容姿からしていきなり兄は厳しいんじゃ・・・(キラ・リョウ)
>トーヤ 様コメントありがとうございます。となると Z指定の18禁モードに。。。(thule)
3で面白いです。そのままあなたの好きしてください。期待してます。(トーヤ)
>ゼンジ様コメントありがとうございます。そんなに見たこと無い設定ですかΣ( ̄ロ ̄lll)(thule)
見たことない設定みたいなので3で良いと思います(ゼンジ)
>ルーデル 様 どうもすみません。本文チェックに目が行き肝心の部分が抜けていました。(thule)
アンケが1,2,2、になってますよ。2になってるけどとりあえず3でいいと思いますw(ルーデル)
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