イタズラ悪魔の泣き虫物語 |
説明 | ||
とある森に意地悪な悪魔がおりました。 意地悪な悪魔は森に遊びに来る少女に恋をしていました。 少女は明るくてみんなに太陽のような笑顔を見せる人気者でした。 意地悪な悪魔がイタズラをしても笑顔で許してくれます。 あるとき意地悪な悪魔は少女の笑顔を独り占めにしたくて 少女をビンの中に閉じ込めてしまいました。 ずっと笑顔でいられるようにきれいなモノと一緒に閉じ込めました。 でも少女はずっとずっと泣いていました。 涙がビンの中に溜まっていきます、このままでは少女が溺れてしまいます。 悪魔は少女をビンから出してあげました。 きっとまた笑顔で許してくれるそう思っていました。 でも悪魔には笑顔をみせてはくれません。 悪魔を怖がって怖がって太陽のような笑顔を見せてくれません。 悪魔は悲しくて泣きました。ずっとずっと泣いて… 意地悪だった悪魔は泣き虫な悪魔になりましたとさ。 悪魔が泣いていると森の動物たちが慰めにやってきました。 そして助言をしました。 「君は人の心が理解できないんだ、旅に出て人の心を学びなさい。」 悪魔は人の心を学ぶ旅に出ました、多くの人と触れ合い出会い別れ悪魔でありながら少しだけ 人の心を理解できるようになりました。 悪魔は少女にとてもヒドイ事をしてしまったのだと反省していました。 今度はちゃんと謝ろうと、少女が好きだったお花の束を持って少女のお家に行きました。 すると少女の家から子供たちの賑やかな声が聞こえてきました。 少女はいつの間にか愛する人と結ばれて母親になっていたのです。 悪魔が人の心を理解するには時間がかかり過ぎたのです。 しかし、愛する人の幸せな姿を確認できた悪魔は満足し玄関に花束を置くと何も言わずに森に帰りました。 街のはずれにイタズラの森と呼ばれる森があります。 ここを通るものは森に住む悪魔に必ずイタズラをされるという言い伝えがあります。 森を通る者の荷物に美味しいお菓子や綺麗な石ころを詰めるのだそうです。 きっと今日も悪魔は、元気にイタズラをしていることでしょう。 |
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