連載小説7 |
高校生活二日目。
ま、今日もガイダンスだ。
「〜というわけで、衣替えの時期は特にないので、
制服は各自の判断で夏服と冬服を着分けてください」
校則についての説明は、聞かなきゃならないんだろうけど、
正直かったるいなぁ。
ま、先生の話は聞いてるけどさ。
「倉橋さん倉橋さん」
おや? 木谷さんが…小声とはいえ振り向いて大丈夫かな。
「何? 振り向いちゃって大丈夫?」
「先生こっち見てないから」
あ、言われてみれば説明しながら黒板に向いてるな…
「で、どうしたの?」
このひそひそ声、先生に聴こえなきゃいいけど…
「うん…ちょっと先生の話がかったるいなぁ、て思って…」
「それで話し相手を求めて来た、と」
笑顔でうなずく木谷さん。なんか、もっとおとなしい子だと思ってたけど…
「校則って、守るのが当たり前だけど、たまに時代遅れで理解不能なのが
あるよねー」
「? うん、そうだね…」
思い立って、生徒手帳をめくってみる。
「えぇと…」
うちの高校は、比較的校則が緩いから…
「あ、あった」
「何?」
『スカートは不必要に長くしない事』
「あえてスカートを長くするって、何事だろうね」
「昔の不良ルックなんじゃない?」
だとすると、私には理解できないセンスだ…
「なんだろうなぁ…こういう校則って、撤廃しても良さそうなのに」
「じゃ、倉橋さんがなくしてみたら?」
え?
「木谷さん、それどういう…」
「あ、先生こっち向くよ。また後で」
むむむ…私が校則をなくすって、全く意味が分からん…
結局、この話は休み時間に持ち越される事となった。
〜つづく〜
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第7回 | ||
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