連載小説11
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授業後、大方の予想通り教室に楓がやって来た。

 

まぁ、基本楓の教室に行く事はないんだけど。

これは昔っからの流れだから、まぁ普通。

 

当然、そうなったらさっきの話題になるのは当然。

 

「楓さん、倉橋さんの髪について、どう思う?」

「か、髪ぃ? 木谷さん、一体何を言ってるのさ」

「私みたいな髪になりたかったんだって」

 にっこり頷く木谷さんと、怪訝そうな顔の楓。間にいる私は、

困った表情しか出てこない…

「楓の髪…か。確かに綺麗な髪ではあるよねぇ。キューティクル♪」

「ちょ、こら、触るなぁ!」

 楓が触りだしたら、木谷さんだって…

「ほら、私の意見は少数派じゃなかった。マジョリティにいる自信は、

あるんだ」

「それもまた、直感ですか?」

 はぁ…疲れるなぁ。

「ん? 今度は抵抗しないの? えりか」

「抵抗する事に疲れたのっ! っとに〜」

「そうそう、それこそ私が見込んだ倉橋さんだ」

 私は何を見込まれているんだろう。ニコニコしながら私の髪を触りまくる

友人二人を前に、私はふと考え込んでしまった。

 そんなに触りさ心地がいいものか、さっき自分で触ってみたけど、

別にコレと言って感傷はないし…人それぞれの憧れは理解できるけど…

そのターゲットが私になるのは、ちょっと納得できない。

「お触りタイムはお終いですよー」

「何言ってるのさ。終わりは来ないよ」

「うんうん。楓さん、いい事言う」

 笑顔を崩さずに髪を触り続ける二人。

 

 はぁ…やっぱ…疲れた。

 

〜つづく〜

説明
第11回
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女子高生 部活 文芸部 

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