連載小説25 |
いよいよ文芸部に体験入部だ。
部員は少なめ、女の子ばっかり。一体どんな部活なのかな?
「ごめんね、いきなりでびっくりしたでしょ」
「い、いえ…」
部長さんは一歩前に進み出て、ざっくりと説明してくれた。
「今紹介した通り、うちは二年生が少なくてねー。新入生が嬉しいのよ」
「まぁ、部員がいないと存亡に関わりますからね。それはそうと…」
木谷さん、一人で対応しててすごい…
「私達は何をしたらいいんですか?」
「うーん、ただ見学して行ってもいいけど…入部する気確定なら、
普通に参加する?」
そっか、木谷さんにとっちゃ雰囲気や活動内容を見る、て感じじゃないのか…
「私は新入生だけど、参加しちゃっていいんですか?」
「歓迎するわ。新入生は金の卵だもの。それに、実力のある人間は、
学年なんて関係ない。木谷さん…だったかしら? あなたには、
実力を感じるわ」
達人は達人を見抜く、て言うけど、そういう感じなのか…
「で、倉橋さん…は、どうしたい?」
「えぇ、私ですか?」
い、いかんな、分かってた事じゃないか。うーん、私はどうしよう。
「えっと…せっかくなんで、私も参加させてもらっていいですか?」
「えぇ、もちろん。歓迎するわ」
おおぅ、歓迎されてしまった…
「正直言って…文芸部って何をするのか分かってないんですけど、大丈夫ですか?」
「大丈夫よ。部員獲得の為に全力で教えるから」
親切というより、どん欲なのかな?
「は、はぁ。お願いします」
「それじゃ、決まりね。みんな〜! この二人に普段の活動を教えてあげて〜!」
山口先輩の号令が入ると、みんなは一斉に返事をして、立ち上がった。
「じゃあまず、二人はそっちに座ってね」
「は、はい」
「倉橋さん」
ん?
「どしたの? 木谷さん」
「楽しくなりそうね」
ひぃぃ!
にっこり笑った木谷さんの目は、とてつもなくどん欲な瞳が輝いてた。
〜つづく〜
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第25回 | ||
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女子高生 部活 文芸部 | ||
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