真・恋姫無双〜子義と仲達〜8 |
この作品は恋姫の二次創作です。
オリキャラ込みです。
初めてなので駄文です。
それを踏まえて読んでいただけると幸いです。
第8話:月下の2人
夜が更け、いよいよ作戦決行の時間。
冥琳「作戦を開始する。興覇、幼平、子義。行け!」
3人「はっ!(応!)」
健達は精鋭を連れ、城に向かって進みだした。
雪蓮「……しっかし冥琳てば、いつの間に健と仲良くなったのかしら?」
冥琳「伯符、今は作戦の事を考えろ」
雪蓮「あら、つれない♪まぁいいわ、後でたっぷり聞かせてもらうから♪……祭、行くわよ!」
祭「応!」
孫権「お姉様、……お気を付けて」
雪蓮「ありがと。……孫策隊、出るぞ!」
健達に引き続き、雪蓮、祭さんの部隊も出撃する。
冥琳「伯言は蓮華様と共に後ろへ下がれ」
穏「は〜い。行きましょ、蓮華様♪」
孫権「待て。……北郷、お前と太史慈の武運を祈っておいてやる」
一刀「ありがとう。……健達もきっと成功させて戻ってくるよ」
孫権「うむ。……行くぞ、穏」
穏「あぁあ。待って下さぁい、蓮華様ぁ〜!」
走り去る孫権を慌てて追いかける穏。
一刀「……ツンデレだなぁ」
冥琳「何だそれは?」
一刀「天の言葉と言えばいいのか……、日常ではツンケンしているけど、たまに優しくなる子のこと」
冥琳「ふっ、言いえて妙な言葉だな」
一刀「……ちなみに、冥琳も健の前ではツンデレなの知ってる?」
冥琳「私は皆に対して常に柔らかい態度をとっていると思うが?」
一刀「いや、そう言う意味じゃなくて……」
一刀が苦笑する遥か前方で、兵達の鬨の声があがった……。
健、思春、明命Side
健「……始まったか」
思春「ああ。この機に乗じて城内に潜入、倉を燃やすぞ」
健「応」
明命「……しかし、健様も兵も速いですね」
明命は後ろをついて来る俺の兵を見た。
健「ま、そこが俺らの隊の売りやからな」
思春「……静かに」
思春の発言で、場が一気に緊迫する。
見ると、倉には十数名の黄巾賊が警備している。
明命「……あの者達を排除しないと、火を付けられませんね」
健「……俺に任せろ。……おい」
俺は配下の兵に声をかける。
その兵は、先の戦で伏兵として黄巾の首を斬った者達だ。
健「……俺についてくるヤツ」
この発言に数名の兵が手を上げた。
健「……じゃあ、お前ら来い。思春、後は任せんで」
思春「あ、ああ……」
思春は訳が分からないと言う顔で返事をする。
健「じゃあ……」
手を上げた兵と共に構える。
健「行くで!」
瞬間、鎌鼬の如く敵に襲い掛かった。
一拍置いて、警備兵が次々と倒れていく。
口を塞ぎ、首筋を斬り、ものの数秒で全ての兵を片付けた。
思春「……これが天武か」
明命「思春殿!」
思春「分かっている。すぐに倉へ放火するぞ!」
思春の声で、残りの兵も走り出した。
Side out
雪蓮「火計は成功ね、敵は大混乱だわ」
目の前に、燃え上がる城内に慌てふためく黄巾党が見える。
祭「うむ、この機を逃すわけにはいかんぞ」
雪蓮「わかってる。……全軍突入!私の後に続けぇーっ!」
雪蓮の号令と共に、黄巾の城に突入を開始する祭さんと雪蓮。
健達もそれに合流し、孫策軍はさらに突入の勢いを増す。
火計で収拾がつかなくなった黄巾党を、蹂躙するのは小覇王と神風には容易かった。
雪蓮「皆の者!勝ち鬨をあげよ!」
兵達の声が、諸侯のいる大地一帯に響いた。
魏 Side
曹操「……全く、してやられたものね」
荀ケ「はっ。……申し訳ありません」
曹操「謝らなくてもいいわ。我が軍には、工作に長けた武将は多くない。そうでしょ、優?」
司馬懿「まぁね。秋蘭ちゃんが一番向いてそうな気もするけど、春蘭ちゃんを抑えてもらわなきゃいけないし……」
曹操「……それに、この目で孫策の武勇を見る事が出来たのだから、良しとしましょう」
荀ケ「孫策……、手強い相手となりますね」
曹操「しかし、誰であろうとこの曹孟徳の覇道を阻む事は出来ない。……何よりも、あなたがその道を示してくれるのでしょう?桂花」
荀ケ「はっ!華琳様の敵は我が知謀で蹴散らしてご覧に入れます!」
曹操「ふふ……、期待してるわよ」
司馬懿「……ところで華琳ちゃん?孫策軍の太史慈って人だけど」
曹操「ああ、優が天武ではないかと言っていた者ね。あなたの話だと、太史慈はまだ孫策の下にはいないはず……そうだったわね?」
司馬懿「うん」
曹操「それに戦であれだけの武勇を発揮できるとすれば、天武は太史慈で間違いなさそうね」
司馬懿「そう思うよ。で、今後はあの人についても調べていこうと思って」
曹操「ええ。優に任せるわ」
司馬懿「分かった」
曹操「しかし……あれだけの強さ、かの神速・張文遠にも劣らない速さ、そして計略を見事に成功させる知勇……」
司馬懿「……華琳チャン?」
曹操「……欲しいわね。優!太史慈をこちらに降らせる策も、同時に考えておきなさい!」
司馬懿「う……善処します」
荀ケ(お姉様……ご愁傷様です。でも……困った顔をするお姉様も素敵!)
司馬懿「……桂花ちゃん、手伝ってね」
荀ケ「は、はい!お姉様!」
司馬懿(でも……遠目からしか見てないけど、何か見覚えあるんだよなぁ、あの人……)
Side out
勝利の余韻に浸りつつ、俺達は凱旋の途についた。
その道中……。
健「あー!疲れたー!」
孫権「……何を大声で叫んでいる」
後ろには呆れた顔の孫権。
健「いや、せやかて俺今回かなり働いたんすもん」
孫権「……その妙な敬語も何とかならんのか?」
健「あー。これは俺の最低限の礼儀っすわ、俺敬語苦手なんで」
孫権「そうか。……先の戦い、見事だった」
健「どうも。でも姉さんもめっちゃ強かったやないですか」
孫権「いや、それもお前達の働きあってこそだと思う。ありがとう」
健「いえいえ。俺を拾ってくれた人の為やし」
孫権「そうか。……義に厚いのだな、お前は」
健「そんな大層なモンとちゃいますって。……ただ、守りたいモンがまた出来ただけで」
孫権「また?」
おっと。
健「あ、や。その辺は気にせんで」
孫権「? 分かった」
すいません、孫権さん。冥琳にもちゃんと話せてないから。
孫権「……それでだな」
孫権が話を仕切りなおす。
孫権「その武と、孫呉に対する忠義を信用して……お前に真名を預ける」
健「……分かった」
真名を預けると言う事は、信用してくれたと思っていいだろう。
蓮華「真名は、蓮華という。……よろしく頼む」
健「真名は健。……よろしく蓮華」
俺と蓮華は、互いに握手を交わした。
蓮華「……ところで健」
健「はいはい」
蓮華「……お前と冥琳が、何やら最近急に親密になったとお姉様から聞いたが、本当か?」
健「ぶっ!」
思わず吹いた。
健「……雪蓮は多分、俺らをからかっとるだけやろ」
蓮華「そうなのか?」
キョトンとした表情で俺を見る。
冥琳「全くもってその通りです、蓮華様」
俺の後方から、冥琳が姿を現した。
その顔は、少し赤い。
蓮華「……一刀もそのように言っていたが」
……あの野郎。
冥琳「……北郷には少し灸を据えておかねば」
健「……少しとか生ぬるい、全力でよろしく」
この時の俺達は、戦場より覇気があっただろう。
蓮華「い、いや。一刀ももしかしたら姉様の話を聞かされただけかもしれん!」
……ん?今、一刀って呼んだか?
健「蓮華」
蓮華「何だ」
健「いつから一刀って呼ぶようになった?」
蓮華「……っ!!」
瞬間、蓮華の顔が一気に真っ赤に染まる。
見事に耳まで真っ赤だ。
冥琳「……そういえば、出陣前は北郷と呼んでいましたねぇ?」
冥琳も、いつぞや俺をからかおうと思っていたときの表情になる。
蓮華「こ、ここ、これはだな、一刀がそう呼べと言うから……」
健「で、そう呼んでると」
冥琳「あなた方こそ、いつの間にそこまで仲良くなったのやら」
2人してニヤニヤ。
蓮華「……今日はもう休む!」
拗ねた蓮華は、さっさと天幕に戻ってしまった。
健「……とりあえず一安心?」
冥琳「そうだな。雪蓮の願いも、無事に叶えられそうだ」
小さく笑う冥琳。
……冥琳か。
俺がこっちに飛ばされてからの付き合いやけど、この孫呉の誰よりも信頼している人間。
健「冥琳」
冥琳「何だ?」
こちらを向く冥琳。
澄んだ瞳、長く綺麗な黒髪。
そのどれもが冥琳だ。
健「……ありがとう。冥琳のお陰で、今日は上手くいったわ」
それは昔、別の人間にかけていた言葉。
俺が最も信頼する人間に送る言葉だ。
冥琳「……どうした急に?」
健「いや、別に」
冥琳「……こちらこそ、礼を言う。お前のお陰で、此度の戦は上手くいった」
健「いえいえ、どういたしまして」
冥琳「……これからも、頼りにしているぞ」
健「こちらこそ」
2人が見上げた夜空には、大きな月が輝いていた。
どうも、gatsuです。
今回でようやく黄巾編終わりです。
そして、蓮華デレです。
冥琳S化です。
……まぁよしとしよう。
次回から反董卓連合編です。
現在執筆中ゆえ、暫くお待ちください。
では。
説明 | ||
第8話です。 とりあえず、黄巾編は終わりです。 しかし、最近うちの冥琳がS化しているような……w |
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コメント | ||
jackryさん>ホントに恐ろしいですwただでさえうちの雪蓮もその属性持ちなのでw(gatsu) ブックマンさん>頑張ります!(gatsu) 楽しみにしてますよ。(ブックマン) kazuakiさん>そこはずっと悩んでます……。出来れば次の反董卓連合編では活躍させたいかなと(汗(gatsu) 作者の意図はわからないでもないけど…あえて言わせてもらう!もっと一刀に活躍の場を!!(kazuki) |
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