真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
『負の限界突破』により未来の一刀の猛攻は止まらず、宝鈴を瀕死まで追い込む
そして、死にかけの宝鈴を目の前に
未来の一刀は
『不死鳥の火柱』を発動させた
六節 〜止まらぬ怒りと
向けられた矛先〜
宝鈴「うぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
未来の一刀が怒り任せで発動させた『不死鳥の火柱』は、宝鈴を中心に天高々と立ち上った
龍天「ほ、宝鈴っ!!!」
流石の龍天も焦る
星「…………惨い……」
冥琳「宝鈴のしでかした事は確かに死罪以上の罪………だが……………」
璃々(未来)「……ご主人様…」
貂蝉「あまりにも、エグすぎるわん…………」
于吉「宝鈴………………」
全員が唖然となり、未来の一刀の行いを見ていた
一刀(未来)「苦しいか?辛いか?痛いか?
だがな、この国の皆に与えたモノは、こんな程度で済まされると思うなよっ!!!!!!宝鈴っ!!!!!!」
未来の一刀は火力を更に上げる
ゴオォォォッ!!!
火柱はまるで火山の噴火のような地獄絵図と化していた
宝鈴「あああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!ぎぃやあああぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
宝鈴はのたうち回りながら苦しむ
右半身が存在しない宝鈴は『不死鳥の火柱』から逃げ出す事が出来ない
ましてや宝鈴は元・管理者であり、通常の人間よりかなり丈夫な存在
そう簡単に死ぬ事の出来ない身体の為、苦しみが長時間に渡り続いていく
ある種の拷問に近い
于吉「宝鈴……………貴方は何故、そこまで歪んでしまったのですか…?」
于吉はボソリと呟く
宝鈴「うぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!おのれえぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!」
宝鈴は叫び続けながらも、未来の一刀へ怨念の声を浴びせる
左慈「しぶといな………頼む、早くくたばってくれ……
アイツの寿命がヤバい…………」
左慈は宝鈴が早急に死ぬ事を願う
だが、それは思わぬ形で叶ってしまう
一刀(未来)「…………………うるせぇな……」
未来の一刀はそう呟くと、右手の人差し指と中指を立てて、自らの左の肩辺りに移動させる
冥琳「??何をする気だ?」
蓮華「嫌な予感しかしない…………」
蓮華がそう言ったその時
一刀(未来)「耳障りだっ!!!!!!黙れっ!!!!!!『不死鳥の斬撃(ふしちょうのざんげき)』っ!!!!!!」
フォンッ!!!
未来の一刀は構えた右手を大きく、素早く扇状に振るった
その瞬間
ドォンッ!!!
宝鈴「がっ……………!!?」
激しい轟音と共に、宝鈴の叫び声と動きがピタリと止まる
七乃「な、何事ですかぁ!!?」
風「……………おぉ?大地が……裂けているのです?」
宝鈴のいる足元を中心に、大きく横に向かって地面が裂けていた
それは、未来の一刀の右手の動きと比例していた
そして
ゴオォォォッ!!!
朱里「はわわっ!!?」
思春「裂け目から火柱が………!!?」
裂けた地面から一瞬、大きな火柱が立ち上り宝鈴を焼き斬った
『不死鳥の斬撃』で上がった火柱は瞬く間に消え失せた
宝鈴「がっ………あ………………」
宝鈴はその場に上半身と下半身が真っ二つに割れ、ゆっくりと倒れ込んだ
亞莎「っ……………」
亞莎は思わず、目を背ける
2つに別れた宝鈴の遺体は『不死鳥の火柱』により、少しずつ黒く焼けていく
于吉「…………宝鈴が、絶命しました…」
于吉は目を閉じながら、そう告げる
霞「………見たら、分かるで…………
見たくないけどな…………」
全員が無言になる中、1人だけが口を開く
一刀(未来)「……………目障りだな…」
ギュオォォォォッ!!!
未来の一刀は右手に気を溜め出す
左慈「っ!!!」
翠「お、おいっ!!!ご主人様はまだ何かやるつもりだぞっ!!?」
貂蝉「流石にこれ以上は………!!!」
皆の驚きも他所に、未来の一刀は怒号を上げる
一刀(未来)「てめぇの顔なんざ二度と見たかねぇっ!!!!!!
そして………言っただろうっ!!!てめぇは髪の毛一本もこの世に残させねぇとなっ!!!!!!」
憤怒に塗れた未来の一刀が溜めた気は何故か黄緑色へと変色し始めた
一刀(未来)「砕け散れっ!!!!!!『破壊の幻龍破(はかいのげんりゅうは)』っ!!!!!!」
ゴオォォォッ!!!
未来の一刀がこれまた大きく、素早く右手を突き出すと、黄緑色をした『幻龍破』が宝鈴の死体目掛けて放たれ
ドォォォォンッ!!!
直撃し、宝鈴の死体はバラバラに粉砕され、文字通り髪の毛一本も消えてなくなった
焔耶「なにも………そこまでしなくても…………」
左慈「やり過ぎだ………いくらなんでも……………」
愛紗(未来)「性格そのものを変えてしまう妖術……………
これが、『負の限界突破』………恐ろしい………」
一刀(未来)「……………………」
未来の一刀は焼け野原になった地面を無言で見つめる
一刀(未来)「地獄で己の行いを悔い改めてろ、宝鈴…………
もっとも……改めたところで許す気は毛頭ないがなっ!!!!!!」
そう吐き捨てた未来の一刀はキッと眼光を更に鋭くし、龍天を睨み付け指を指す
一刀(未来)「この無意味な争いは諸悪の根源である宝鈴………
そして、それに復讐というつまらない言い訳で協力をした龍天っ!!!てめぇだっ!!!!!!」
怒りは収まることなく、またもや未来の一刀は地面を踏み抜きながら龍天へ歩み寄る
愛紗(未来)「お、おい左慈っ!!!話が違うぞっ!!?
ご主人様は『負の限界突破』を解除するどころか、龍天へ迫っていくではないかっ!!!」
その様子を見ていた未来の愛紗は慌てて左慈へ詰め寄る
未来の愛紗だけではなく、他の面々も焦り出す
華琳(未来)「宝鈴さえ倒れれば、一刀は落ち着きを取り戻すのではなかったの?」
左慈「お、俺もそう考えていたよっ!!!
だが…………考えが甘かったみたいだ……
恐らく、アイツの怒りは絡繰人間を全て破壊し尽くすまで止まらないっ!!!」
左慈は俯きながら声を絞り出す
星「………これは非常にまずい事態だ
こうしている間にも主の寿命は削られている」
雪蓮「やはり、止めなきゃ駄目みたいね……」
雪蓮は『南海覇王』を担ぎ上げ、歩み出す
だが、その進行方向に于吉が慌てて遮るように立つ
于吉「い、いけません雪蓮さんっ!!!
今の北郷さんは完全に怒りで我を忘れていますっ!!!
いくら貴方でも、止める者は敵と認識してしまいますっ!!!」
雪蓮「退きなさい于吉…………
未来の一刀が死ぬのよ?そんなこと、させないわ」
威厳のある威圧で雪蓮が于吉に言ったその時
シュンッ!!!
1人の人影が未来の一刀に『空走』にて接近した
その者は未来の一刀の左肩に手を置く
一刀(未来)「……………何の用だ?」
未来の一刀は振り向きもせず、言葉を発する
一刀(未来)「過去の俺よ」
そう、未来の一刀の元へ向かったのは現在の一刀であった
一刀「決まってるだろ?未来の自分を止めに来たんだよ」
一刀(未来)「俺を止める?何故だ?」
未来の一刀は眉を顰め、振り返る
一刀「今のお前は余りにも危険過ぎる
『負の限界突破』で怒り狂い、我を忘れてる………
龍天を倒したいという気持ちは分かるが、一度…落ち着いてくれないか?」
一刀は未来の自分にあまり刺激しないような言い方で語りかける
だが
一刀(未来)「気持ちが分かる……か………
生憎だが……今、俺を止めている時点で分かってはいない………!!!」
目付きを鋭くして一刀を睨み付ける
一刀「っ!!!」
一刀(未来)「俺達が守ってきたこの国は宝鈴と龍天により破壊され続けてきたっ!!!12年という永い時間をだっ!!!
それが、今やっと………終わらせられるチャンスがあるっ!!!
なのに、お前は俺を止めているっ!!!」
未来の一刀の言葉は繋がれていく
一刀(未来)「その時点で俺の辛さ、悔しさ、悲しみ……そして怒りはお前には伝わっていないんだっ!!!!!!」
一刀「違うっ!!!十分伝わっているっ!!!この惨劇を目の当たりにして伝わらない訳がないだろっ!!!」
一刀も少し声を荒げて返答するが
一刀(未来)「だったら俺の邪魔をするなっ!!!!!!」
フォンッ!!!
一刀「っ!!?」
未来の一刀は突如、殴りかかってきた為、一刀は咄嗟に躱し距離を置く
龍天「む?何だ?」
一刀(未来)「今の俺を邪魔するという事は、龍天の肩を持つという事だっ!!!!!!
そうでなければ、引っ込んでろっ!!!!!!」
未来の一刀は敵意剥き出しで怒鳴る
蓮華(未来)「か、一刀っ!!?」
華琳(未来)「一刀っ!!!やめなさいっ!!!」
思わず、未来の武将達が得物を手に取り駆け出そうとした
一刀「皆、動くなっ!!!」
だが、それを一刀が静止させる
愛紗「ご、ご主人様っ!!?」
一刀「これは自分の問題だ
己の弱さ故に招いた状態……自分の落し前は、自分でつける」
一刀はゆっくりと拳を構える
一刀(未来)「自分同士とやるってんのかっ!!?
上等だっ!!!かかってきやがれっ!!!!!!」
激怒 故の緊急事態!!!
次回、一刀VS一刀か!!?
絡繰人間1号『元名』斬魔及び宝鈴:現在状況…死亡
?
?
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死亡原因:最大抹殺対象者・未来の北郷一刀が『負の限界突破』を発動させた状態で戦闘となり、『不死鳥の火柱』・『不死鳥の斬撃』・『破壊の幻龍破』の連続技を喰らい消滅。
……終……
説明 | ||
『負の限界突破』により宝鈴を追い詰めた未来の一刀 宝鈴の反撃も虚しく、全てを討ち砕かれてしまった 全員が普通の一刀に戻ると信じていたが、 未来の一刀の怒りはまだ収まらなかった・・・ |
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